REPORT

【2025年7月26日】大阪万博 高校生による未来につながる海藻テック発表会

北海道から大阪万博に乗り込み、海藻への「想い」を伝えてきました!

一般社団法人 海藻文化振興会は、海藻に対する学びを深め、未来の海を創造する人材の育成に向けて「はこだて海藻アカデミー」プログラムを連続的に開催しています。この取り組みの一環として2025 年7月26日(土)に「大阪万博 高校生による未来につながる海藻テック発表会」に参加しました。「海とこんぶの森DAY」イベントの一環として行われたもので、奥尻高校、函館高専、立命館慶祥高校の3校の代表が万博会場の「BLUE OCEAN DOME」において昆布をテーマに発表しました。この3校は海藻アカデミーの参加者でもあり、「高校生ビジネスプラングランプリを目指せ!」にも参加して昆布の知識を深めるとともに、昆布を活用したビジネスプランを企画しているメンバーです。ビジネスプラン応募内容を企画作成途中ではありますが、その一端をプレゼンすることにより、一般の方の反応を確かめ、頂いた意見を参考にして企画をブラッシュアップすることを目的としています。発表した高校生は発表後も多くの人に囲まれて取材や意見交換を行い、今後の活動のヒントを改めて掴んだのではないかと思います。このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

 

 

 

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海と日本PROJECT「高校生ビジネスプラングランプリを目指せ!(万博プレゼン会)」開催概要

・日程/2025 年7 月26日(土)発表(7月25~27日移動)

・開催場所/大阪万博「BLUE OCEAN DOME」

・参加人数/奥尻高校2名、函館高専1名、立命館慶祥3名

・協  力/国土交通省函館北海道開発局函館開発建設部、奥尻町産業振興課、海藻活用研究会

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■7月25日(初日)11時函館空港、いざ大阪へ︕

奥尻高校チームの2人は朝7時のフェリーで奥尻を出発し、11時には函館空港に到着しました。明日のプレゼンに向けて緊張の面持ちですが、準備は万全です。空港で函館土産も買い込み、いざ出陣!

 

 

 

■7月25日(初日)19時函館空港、高専チーム出発!

函館高専は折しも期末テストと重なってしまい、試験が終了してから函館空港へ向かいました。その時間には大阪行きの便が無く…なんと羽田空港行きの最終便で東京入りして1泊し、翌朝、新幹線で大阪へ向かいました。緊張よりも初めての大阪行きと万博に、期待の笑みが溢れています!

 

 

 

7月26日11:30 大阪万博会場着7月5日(初日)11:50 奥尻港フェリーターミナル着

35℃の猛暑の中、大阪万博会場へ到着しました。北海道人としては溶けるような暑さですが、話題の世界一の木造建築物「大屋根リング」には登らなければと、リングの上を半周して会場のドームへ向かいました。

 

 

■7月26日12:30 発表会場BLUE OCEAN DOME着

ゼロエミッションと海の環境をテーマにしたパビリオンである「BLUE OCEAN DOME」に到着、発表までの待ち時間に、関連パビリオンを見学しました。映像シアターでは地球と海の環境問題を訴える迫力ある映像を最前列で見学することができ、皆真剣な面持ちで見学していました。パビリオンの色々な工夫などスタッフが丁寧に解説してくれ、濃い学びができた見学となりました。

 

 

 

 

■7月26日14:20 立命館慶祥チームプレゼン開始

トップバッターは立命館慶祥チームです。学び・発信・応援~産地で昆布体験~と題してプレゼンしました。授業の一環で昆布を学んで来た経験を活かして、体験観光メニューなどの提案により昆布を活用した地域活性化を進めて行くプランを発表しました。函館で学んだコンブテラピーも企画に入っていました。

 

 

 

 

■7月26日14:30 函館高専チームプレゼン開始

函館高専は試験中でもあり1人で発表です。昆布漁師をしていたおじいちゃんが、息子である父に継がせなかった経験談から聴衆の心を一気に掴みました。昆布漁の危機が海に迫っている磯焼け問題の現実。その原因と様々行われている対策を整理し、課題を如何に解決するか?昆布漁の廃棄物であるガニアシを活用して行えないか?という内容です。現在研究・試作しているガニアシボールでウニを育てて実入りを良くして商品価値を高めること、また、昆布の成長促進に繋げて天然昆布を再生して行く夢を語りました。

 

 

 

 

■7月26日14:40 奥尻高校チームプレゼン開始

奥尻高校は、「ゼロカーボンアイランド」として奥尻島が取り組んでいる事例と、その一環でホソメ昆布を養殖してブルーカーボン認証を受けていることを紹介し、これまでにホソメ昆布を活用した化粧水を開発・販売した経験を活かし、さらに新たなコスメを開発して地域活性化に繋げる構想を発表した後、発表者が代わって昆布の捕食者であるウニの殻を活用して商品開発を進め、ウニ殻廃棄物を減らすことで環境保全を図ること、加えて商品販売による地域興しを展開していくプランを発表しました。

 

 

 

■7月26日15:00 表彰式

各発表に対する講評では「どれも素晴らしく、『昆布』をテーマに地方や環境の現状を的確に捉え、高校生らしい柔軟な発想で課題を解決する道筋を考え実践している」と、高い評価をいただきました。続いて環境省や各スポンサー企業から特別賞の発表があり、3チームは各々2つの賞を受けて…皆、ほっと一安心です。

 

 

 

最後にドーム前で函館から行ったチーム全員で記念撮影を。昆布が海の中で揺らいでいる格好をみんなでしました。回りに人がいるので高校生たちは少し恥ずかしそうな身振りですが、一仕事を終えて皆晴れやかな表情です。プレゼン終了後には、会場内で聴衆やスタッフの方から「良い内容だったよ」と声を掛けられて、連絡先を交換したりアドバイスを頂いたり…多くの発見と学びと出会いがあった大阪万博になりました。